宗澤政宏がお届けする、社会貢献に関する紹介

日本写真映像専門学校を卒業した人々61

【要約】

この記事では、宗澤政宏氏が運営に携わっている日本写真映像専門学校の卒業生の活躍をご紹介しています。

 

【はじめに】

宗澤政宏氏が運営に携わっている日本写真映像専門学校は、長年にわたって写真界に数多くの優秀な人材を輩出してきたことで知られています。

今回も、過去の記事に引き続いて、そんな日本写真映像専門学校の卒業生のなかからピックアップして、その方の活躍をご紹介していきます。今回ご紹介するのは、浅田政志さんです。

 

【写真を形に残すことの重要性を語る浅田さん】

東日本大震災によって原発事故が起きた福島県では避難区域が設定されましたが、そこに住む方々が一時帰宅をしたときに、自宅から家族アルバムを持って帰る人が多くいたそうです。わずかな時間しか帰宅できないにも関わらず、家から家族アルバムを持ち出す方の多さに浅田さんは驚きました。

 

震災時に体育館が写真の保管場所になったのですが、そこに並ぶ写真は10年以上前のフィルム写真がほとんどでした。まれにチェキやデジカメで撮ったようなものもありましたが、圧倒的に20~30年前のものが多かったそうです。その光景を見た浅田さんはある事実に驚愕しました。それは、「最近、写真のアルバムが作られていない」ということでした。近年では写真をプリントする機会が減っているという現実を、意外な瞬間に気づかされたのです。

 

ネット上にある写真も、もちろんカメラで撮影していれば写真であることに変わりはありません。最近のカメラは浅田さんが子どもだったときと比べて性能も大幅に向上しています。しかし、家族写真を撮ってアルバムを作るのであれば、フィルムカメラを使用するほうが良いのではと浅田さんは言います。しっかりと自分の記憶にとどめておきたい、しっかりと残すべきものだと思うものであれば、限られた枚数のなかで撮影し、現像をしないと仕上がりを確認できないフィルムを使うことで、強制的にでもプリントをして形に残すことができるからです。

 

もちろん浅田さんもデジタルカメラを使って撮影をすることはありますし、フィルムで無ければいけないということではありません。しかし、デジタルカメラはフィルムカメラとは違っていくら撮影してもフィルム代がかからないので、何枚も撮影をしてしまい、結果的に写真をセレクトする作業が面倒になってしまいます。すべてのデータをプリントしても構いませんが、そうするとプリント代が莫大になってしまい、そのなかから選ぶ作業が苦痛になってしまいます。何度もセレクト作業を繰り返していけば自然と最良な写真を抽出できるようになるのですが、選べないという悩みはデジタルユーザーには切実な悩みであるようです。

 

浅田さんが時々講師をする写真講座では、「何を選んでいいのかわからない」「基準が分からない」という相談を受けるといいます。撮るのはとても上手なのに、選ぶことができない。選ぶという作業はその人の感覚で良いものなのですが、楽しめずに苦しい作業になってしまう人は意外と多いそうです。

 

さらに、選んだ写真を写真屋さんに持って行ってプリントする、もしくは自分でプリントアウトするという工程にはまたもうひとつ見えない壁があり、出したものを何かのアルバムに貼ったりボックスに整理して入れたりするというのは、とてつもなく先にあるように感じる人もいます。

 

多くの壁を超えないと、写真を形として残すことはできません。今のご時世、いかに手軽に、いかに時間をかけずに作業を進めるかを重視する価値観を持つ人が多いため、わざわざアルバムの形にするのを面倒と感じる人がいるのも仕方ないのかもしれない、あるいはそもそもアルバムにすることに対して意味を感じない人が多いのでは…と浅田さんは考えるそうです。

 

【さいごに】

日本写真映像専門学校と宗澤政宏氏は、これからも浅田さんのような写真家の育成を目指して教育に励んでいくことでしょう。