【要約】
この記事では、宗澤政宏氏が運営に携わっている日本写真映像専門学校の卒業生の活躍をご紹介しています。
【はじめに】
宗澤政宏氏が運営に携わっている日本写真映像専門学校は、長年にわたって写真界に数多くの優秀な人材を輩出してきたことで知られています。
今回も、過去の記事に引き続いて、そんな日本写真映像専門学校の卒業生のなかからピックアップして、その方の活躍をご紹介していきます。今回ご紹介するのは、浅田政志さんです。
【もともと浅田家と同じようにコスプレして家族写真を撮っていた!】
大阪で銭湯を営んでいる家族の写真を撮ることになった浅田さん。実は長男の家族は、年賀状を作る際に家族で干支のコスプレをしていたそうで、浅田家の写真にも非常に共感できると盛り上がりました。
寅年のときは家族でトラの恰好になってコスプレをするそうで、もともと面白いことに対して貪欲でアクティブな姿勢を持っていました。家族全員で写真を撮るという浅田家と同じことをしている家族に出会えたことに対して、浅田さんは同志のような気分になりました。
【銭湯のなかで、家族が自分の役割を担っている様子を撮影することに】
実際にどんな写真を撮ろうかと、浅田さんが家族の皆さんと打ち合わせをした際に、「家族全員がそれぞれ役割を持っているから、それを写真でも表現したい!」という話になり、銭湯をひとつの町内に見立てて撮影をすることになりました。
撮影場所は銭湯の男湯になりました。いまの銭湯は泡風呂や薬風呂などいろいろな種類のお風呂があります。そこで各風呂に家族がひとりずつ入って撮影することにしました。
【ひとりひとりの役割や個性に合わせて撮影した】
酒屋さんとしてビールの配達もする長男は、滋養強壮の飲料が湯舟に浮いている写真を撮りました。というのも、長男は滋養強壮ドリンクのマニアで、酒屋さんの壁には一面にリポビタンDやオロナミンCの瓶が飾ってあるのです。
次女は調理担当なのですが、打ち合わせのときに浅田さんが食べさせてもらった焼きそばが非常に美味しかったということで、お風呂のなかに野菜を置いて調理している様子を撮影しました。
長男の子供は大学生で、銭湯の掃除や酒屋さんの手伝い、あるいはご飯の支度などをする役割なので、お風呂のなかで勉強や掃除をしている姿を撮りました。
長男の奥さんは、銭湯50周年の記念Tシャツを洗濯して干している様子にしました。
おばあちゃんは、亡くなったおじいちゃんのお墓に毎日自転車で行くといいます。サングラスにアロハのような洋服で派手な格好をしているので、撮影では銭湯の天井を開けて梯子に乗り、銭湯の上から町全体を見下ろすような形で撮影しました。
【亡くなったおじいちゃんを蝶々に見立てて撮影】
銭湯を経営する家族の写真を撮影することになった浅田さんですが、家族と打ち合わせを繰り返すなかで不思議な話が出てきたといいます。
「亡くなったおじいちゃんが築いてきた銭湯だから、何かの形でおじいちゃんを表現できないですか?」と浅田さんが尋ねたところ、皆さんが「蝶々しかない!」と答えたのです。
実は、おじいちゃんが亡くなってからというもの、ことあるごとに蝶々が姿を現すようになったというのです。「そんな季節でもないのに出てくる蝶々はおじいちゃんの化身に違いない!」ということだそうで、聞いている浅田さんとしては「そうなんですか…」と思うわけですが、当の家族のみなさんは「そう、そう!」というテンション。しかし、浅田さんはこういった一コマが好きだといいます。
そこで、浅田さんは蝶々を作って撮影をすることにしました。発砲スチロールを切って作った蝶々です。さらに、みんながお風呂の中に入ってポーズを取るのですが、家族が見つめる目線の先には蝶々がある、という構図にしました。(次記事につづく)
【さいごに】
宗澤政宏氏と日本写真映像専門学校は、これからも浅田さんのような写真家を輩出し続けることでしょう。